「……この姿、やっぱりかわいすぎるじゃろ」
古の大魔導師が呟くその声に、隣にいた仲間は吹き出しそうになる。なぜなら、目の前にいるのは、かつて恐れられた偉大なる“賢者”ではなく、小さな可憐な少女の姿だからだ。
すえみつぢっかによるコミカライズ『賢者の弟子を名乗る賢者 THE COMIC』は、“可愛さ”と“強さ”が共存する異世界ファンタジーの傑作だ。原作小説の人気をそのままに、漫画ならではの表情豊かな描写で「わしかわいい」の魅力を最大限に引き出している。
舞台は、九賢者の一人として畏怖されていた老練の魔導師ダンブルフが、とある出来事をきっかけに少女の姿で目を覚ますところから始まる。外見はどう見ても美少女、けれど中身は百戦錬磨の大魔導師。自らを「賢者の弟子」と名乗り、正体を隠しながら新たな冒険を歩み始める。
この設定が実にユニークであり、読者を一瞬で物語に引き込む。小さな少女の姿で繰り広げられる超規模の魔術戦は、まさにギャップ萌えの極みだ。可憐な姿でありながら、彼女が魔法を発動する瞬間の迫力は圧巻で、ページをめくる手が止まらなくなる。
最新巻では、セントポリー貿易国に到着した“空の民”グラドと、九賢者メイリンの凸凹コンビが物語を盛り上げる。最初はぎこちなかった二人が次第に打ち解けていく過程は、笑いと胸の温かさを同時に与えてくれる。そしてグラドが旅の目的を明かすシーンは、この作品がただのギャグや萌え要素に留まらず、しっかりとした冒険譚であることを思い出させてくれるだろう。
一方で、主人公ミラは市中で耳にした情報を辿り、怪しいオークション会場にたどり着く。煌びやかな会場に潜む陰謀、そしてそこで繰り広げられる緊張感あふれるシーンは、ファンタジー漫画ならではの高揚感を与えてくれる。可愛いキャラクターが織りなすシリアスな場面のギャップは、『賢者の弟子を名乗る賢者』を唯一無二の作品たらしめている。
読者を惹きつけるポイントは数多いが、特筆すべきは「絶対正義のかわいさで無双する」というキャッチコピーが決して誇張ではない点だ。ミラの行動は時に大胆で、時にコミカル。けれどその根底には“仲間を守る”という強い信念があり、読者は彼女の可愛さだけでなく、内に秘められた強さにも心を奪われる。
また、作画の美しさも忘れてはならない。魔法のエフェクトは煌びやかでありながらも緻密、キャラクターの衣装や小物に至るまで細部まで描き込まれている。特にオークション会場のシーンは、ページを見開くだけで“異世界の空気感”を肌で感じられるほどの迫力だ。
『賢者の弟子を名乗る賢者 THE COMIC』は、異世界ファンタジーの魅力をすべて詰め込みつつ、他にはない“わしかわいい”という絶対的な武器で読者の心をつかんで離さない。老練な賢者が少女の姿で無双するこの作品は、異世界転生ものやファンタジーに食傷気味の人でも新鮮に楽しめること間違いなしだ。
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「賢者なのに、どう見てもかわいい!」──このギャップを体験すれば、あなたもきっとミラの虜になる。笑い、感動し、胸を熱くするファンタジー体験を、ぜひこの作品で味わってほしい。