『とんでもスキルで異世界放浪メシ』──最強の仲間と共に歩む、美味しすぎる異世界グルメ冒険!

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「……うまっ!」
そう言って思わず目を丸くするのは、異世界で出会った伝説級の魔獣フェンリル。その口に運ばれたのは、香ばしく焼かれたジンジャーポーク。調理をしたのは勇者でも魔導士でもなく、ただのサラリーマン・向田剛志だった。だが、彼の手にした“とんでもスキル”は、この世界の常識を一変させるものだった――。

赤岸Kによるコミカライズ『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は、異世界グルメ漫画の決定版ともいえる大人気シリーズだ。勇者召喚に巻き込まれて異世界へ転移した主人公・向田剛志。彼が得た唯一のスキルは、なんと【ネットスーパー】。一見役立たずに思える能力だが、それは「現代日本のスーパーの商品を異世界に持ち込める」という驚異的な力だった。

この物語の魅力は、剣と魔法の世界に現代日本の食材や調味料が加わることで生まれる、新鮮でユーモラスな化学反応にある。例えば、異世界の巨大猪の肉を下処理し、醤油と生姜で味付けすれば、フェルも舌鼓を打つ生姜焼きに早変わり。スパイスやハーブが乏しい世界において、しょうゆや味噌の風味はそれだけで魔法以上の感動を呼び起こすのだ。

さらに、彼の料理は単なる食事にとどまらない。仲間たちとの絆を深め、物語を大きく動かす要素となっていく。大食漢で威厳あるフェンリルは、剛志の料理を食べて以来、彼に付き従う忠実な相棒となる。また、ドラゴンの幼体「ドラちゃん」やスライムの「スイ」も、食事を通じて心を通わせていく。この“食卓”が、彼らの冒険を支えるもう一つの武器なのだ。

最新巻では、海の幸を堪能した一行が散歩の途中、巨大な赤竜と遭遇する場面が描かれる。フェルとドラちゃんが力を合わせて挑み、いざ討伐!と思いきや、それは魔力で作られたニセモノの竜だったという驚きの展開に。せっかくのご馳走を逃したことで、食いしん坊の仲間たちがしょんぼりする姿はユーモラスでありながらも、次の冒険への期待を高めるワンシーンとなっている。

この作品のもう一つの楽しみ方は、読者自身が「異世界レシピ」を想像できることだ。物語に登場する料理は、日本人の食卓に馴染み深いものばかり。それを「異世界の素材」でどう作るかを考えるのは、まるで料理研究のような楽しさがある。読んでいるうちに、自分もキャンプで同じ料理を作ってみたくなるはずだ。

また、本作はグルメ漫画でありながら、冒険譚としてのスリルも十分。剛志は戦闘力を持たないが、食を通じて仲間を支え、時に食材調達を兼ねた魔物討伐に挑む。バトルと料理が自然に絡み合い、物語のテンポを軽快にしている。

『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は、ただ「食べる」だけではなく、「共に食べる」ことの大切さを描いた物語でもある。仲間と囲む食卓こそが最大の魔法であり、最強の絆を生む瞬間なのだ。

気になる人はぜひ試し読みから始めてほしい。以下のサイトで無料サンプルを読むことができる。

eBookJapan https://ebookjapan.yahoo.co.jp
コミックシーモア https://www.cmoa.jp
ピッコマ https://piccoma.com

異世界の旅路に広がる、美味しさと笑い、そして仲間との絆。『とんでもスキルで異世界放浪メシ』は、読めば必ずお腹も心も満たされる極上の冒険グルメだ。

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